去年の7月に

譲渡会でご一緒している

個人ボランティアさんの勤務先の大掛かりなTNRを

チーム命の輪さん、ねこクラブたまとで協力して行いました。

初めは、工場内に捨てられた1匹の猫に

おじさんが餌をあげ始め

手術もせずに、24時間餌を置きっぱなし状態にしていたら

1年後、20数匹になって

作業場内を猫が飛び交っているような状態に・・・



大人猫たちは手術してリターン

子猫は保護しましたが

母子感染の疑われる

FeLV 猫汎白血球減少症キャリアの子猫が数匹いました。


元気な時の、みたぞうくん

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保護した後、陰性に転換した子もいますが

キジ猫の「みたぞうくん」は

急に発症し、月齢4ヶ月あまりで短い一生を終えました。




もう1匹、おそらく兄弟であろうと思われる

キトくん

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キトくんは、3度目の検査の結果

陰性転換との結果が出ました。


保護主さんはもちろん

関わってきた、ボランティアたちみんなで

諸手を挙げて喜びました。


ちょうどそのタイミングで

キトくんを希望してくださる里親さんとも出会えて

トライアルに入りました。



ほどなくして、キトくんの体調がすぐれないと

年明けすぐに里親さんが病院へ連れて行って下さいました。



診断の結果はFIP  猫伝染性腹膜炎(feline infectious peritonitis)




この病気は、現在のところ予防、治療の手立てがありません。



トライアルを始めて間もなく

おうちにも慣れてきて

日に日に愛しく思えてくる時ですが

里親さんは、キトくんのことを一番に考えてくださいました。


お留守番の時間の長い里親さん宅よりも

おうちにいらっしゃる時間の長い

保護主さんのお宅の方が

キトくんにとっていいと思います。と

トライアルの中止というお辛い決断をされました。


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今、キトくんは

保護主さん宅で緩和ケアをしています。

腹水のせいで

お腹がパンパンになっていましたが

利尿剤の効果で

熱も下がり

ご飯も食べられています。

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少しでも

キトくんが

心地よく過ごしてくれるように・・・




猫のウイルス感染は

交尾や喧嘩などによる

体液からの感染

母子感染がほとんどです。



生まれてすぐに

短い一生を終えなくてはならない小さな命が

増え続けないように

餌を与える猫には

不妊手術を受けさせること。


当たり前のこととして

根付いていくように

これからも発信していかなければ・・・。